- A1級
- 選手の級別でも最上ランク。選手総数の20%でグレードレース出場もほとんどがA1級の選手。
- A2級
- 級別では2番目のランクで同じく総数の20%。B級の選手よりもレースの斡旋日数が多い。
- B1級
- 複勝率30%未満や勝率は高くても出走回数不足などの選手。全体の50%と半数はこのB1級。 A1級、A2級、B1級以外の選手。デビューする新人選手もこのB2級となる。
- F返還
- 大時計のゼロ秒より前にスタートしてしまうこと。フライングは失格ではなく欠場扱いとなり、舟券は返還され選手には斡旋停止などのペナルティーが課せられる。
- GⅠ
- 競走グレード1で周年記念、ダイヤモンドカップ、名人戦、新鋭戦、女子王座に地区選や高松宮記念、MB大賞など。
- GⅡ
- モーターボート大賞、秩父宮妃記念杯など。
- GⅢ
- 新鋭リーグ、女子リーグ、企業杯など。
- L返還
- 大時計ゼロ秒から1秒以内にスタート出来なかった場合、出遅れとなりフラングと同じく返還欠場となる。選手責任の場合は30日の斡旋停止のペナルティーがある。
- SG
- もっとも高いグレードレース。賞金王決定戦、賞金王シリーズ、ボートレースクラシック、ボートレースオールスター、グランドチャンピオンシップ、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル、ボートレースダービー、チャレンジカップの9つ。
- アウト
- 5、6コースのこと。1、2コースを内、3、4コースを中(センター)、そして5、6コースを外(アウト)と3つに分けて称するのが一般的。6コースだけをとらえて大外や最アウトと言ったりもする。大まくりなど「大」がつくのは、すべてアウトコースの選手の行為を示す。
- アウトカマシ
- 5、6コースからのダッシュスタートのこと。
- 足(アシ)
- エンジンの性能のこと。行き足、出足、回り足、伸び足などの総称。「足は悪くない」とか「もう少し足を付けたい」というふうに使われる。
- アジャスト
- 「調節する」「合わせる」という意味の英語。競艇ではスタート時に選手がフライングを切りそうだと判断し、レバーを緩めて減速させてスタートを合わせる動作のこと。「アジャしました」と省略して使われることもある。 <コースどり用語>
- 赤ランプ
- スタート時に、フライングや出遅れなど異常スタートがあった時、もしくはその可能性があると判断された時に点灯されるランプ。正常なスタートの場合は青ランプが点灯される。ちなみに競馬ではまったく逆で、審議=青、確定=赤となる。信号の色にもあるように青=正常、赤=異常という感覚が日本人には浸透しているので、競艇の表示のほうがしっくりくる。
- 斡旋
- 各競艇場への出場選手配分のこと。
- アタマ
- 1着になること、またはレース中に先頭に立っている選手のこと。「アタマあってヒモなし」(あっさり抜けだして1着とるか、他艇につぶされて3着以下に沈むかどちらかが多く2着=ヒモに粘ることの少ない選手のこと)
- 当てマイ
- ターンする時に内側の選手が外側の選手の舟に自分の舟を軽く当てながら旋回して抜く(差す)こと。以前は頻繁に見られた技法だが、最近は安全性を重視する規定により不良航法と判断されるケースも多く、偶然の接触でしか見られなくなっている。
- 合わせスタート
- スタートに自信のない選手や、行き足が甘くスタート勘が修正できない状況の選手が、主に外側にいる選手の動きに合わせてスタートを決める戦法。ダッシュが付いていないためスリット後に伸びられるケースも多い。
- 安定板
- 悪天候による波浪水面で、艇の安定を図るためにボートの後部に取り付けるプレートのこと。取り付けの判断は競技本部が行い、付ける場合は全艇に取り付ける。一般に安定板を付けると伸び足が殺されるため、まくり艇に不利でイン艇に有利とされる。
- 1回希望
- エンジンの不調や選手自身の体調不良などの理由で1日1回の出走調整を希望すること。これとは別に内規違反などで選手に課せられるペナルティとして1日1回の出走調整というのもあるが、どちらの場合も賞典レースへの出場権を失う。
- 1点買い
- 舟券の点数を1つに絞って買うこと。1点張りとも言う。本命党に多い買い方だが、舟券の主流が2連単から3連単に移った現在では1点買いで的中させるのは至難の業となった。
- イナす
- エンジン調整に失敗して、よけいひどい状態にしてしまうこと。岡山弁の「いぬ」が語源とされる。広辞苑でも「いぬ」の項目に「行ってしまう」「去る」などの意味と並んで「悪くなる」と記されている。 <ペラ・取り付け用語>
- イン変わり
- スタートが遅れた選手が苦肉の策として、内側に進路を取り本来のイン艇の後方から1マーク最内を小回り旋回して生き残りを狙う戦法。 <コースどり用語>
- イン差し
- イン選手がスタートで著しく遅れてしまった時に、先に旋回した選手の内懐をえぐるように差し込む起死回生の高等戦術。よほどのパワーがないと追いつけないのでめったに見られない。 <コースどり用語>
- うねり
- 目に見える水面上の波とは別に、目に見えない水面下でうねっている水流のこと。春先のびわこ競艇が有名。びわこをホームとして活躍した往年の名選手・南公氏は「うねりに対処する秘訣なんかない。とにかく慣れること」だと語る。
- 裏目
- 2連単での1-2の舟券に対する、2-1という出目を指す。3連単でも、1-2-3という出目に対して2や3が1着に来てしまうことを指す場合が多い。 <舟券用語>
- SGレース
- 競艇における最高峰のレース。現在は3月のボートレースクラシック(前・総理大臣杯)に始まり、ボートレースオールスター(前・笹川賞)、グランドチャンピオンシップ、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル(前・モーターボート記念)、ボートレースダービー(前・全日本選手権)、チャレンジカップ、そして1年間の集大成として12月に行われる賞金王決定戦と賞金王シリーズ戦の9つのレースを言う。SGはスペシャル・グレードの略。
- エンスト
- エンジンストップの略。レース中にエンジンが停止してしまうことで、もっとも多い原因はエンジンに水がかぶり点火プラグが発火しないケース。安全性追求によるエンジンの性能の向上で以前に比べるとエンストは激減している。 <選手成績用語>
- オーバーターン
- コーナー旋回で大きく流れること。「ターン洩れ」「ターンマークをはずす」などもほぼ同意語。ファンは「へたくそ!」となじるが、その通りで旋回技術の甘さが原因の場合もあるが、エンジン不調によるものや、うねりにはまってしまった場合など選手にとっては不可抗力の場合も往々にしてある。
- オッズ
- ターンの時にスピードを落として、旋回半径を小さく回ること。 <レース上の用語>
- 大時計
- スタート1分前から動き出す白い「1分針」と、15秒前から回転を始める黄色い「12秒針」とを組み合わせた発走信号用時計のこと。選手はこの大時計の針をたよりに一連のスタート動作を開始するが、限りなくゼロに近い早さで誰よりも正確なスタートを決める瀬尾達也選手を「走る大時計」と呼んだりする。 <舟券用語>
- 起こし
- スタートラインに向い選手がレバーを握り込む瞬間のこと、もしくはその位置のこと。「起こしの足(出足)が弱い」とか「ターンマーク起こしで行く」というふうに使われる。 <舟券用語>
- オレンジブイ
- 小回り防止ブイ。 <舟券用語>
- 押さえ(る)
- 1点買いには無用だが、保険として何点か補足して舟券を買うこと。最大投資で買う本線に対し、押さえと呼ばれる。
- 回転
- エンジンのシャフトの回転のこと。現行エンジンでは1分間に最高6600回転。この回転を上げるために選手はペラを調整する。回転がたりないとパワーがない状態だが、回りすぎても空回り状態になって非常に乗りづらくなる。
- カウリング
- ボートのコックピットの回りに付けられている防護カバー。 <コースどり用語>
- カーボン
- シリンダーのヘッド部分に付着する燃料の燃えかす。選手みずからこの除去作業にあたる。 <舟券用語>
- 格言
- 「アタマ堅しのヒモ荒れ」(本命が堅い時ほど2着に人気薄の選手が来る) 「朝着を狙え」(2回走りの選手の前半で好成績だった選手は後半も狙え)
- カド
- スタート時に向かい風が強いと助走距離の短いインの選手はタイミングを取りにくい。向かい進入開始時にターンマークより後方に艇を引きいてダッシュをつけて攻める船団の、最内(最左)の艇の位置を言う。これに対し、ターンマークより前方に位置する船団の最外(最右、カドの左隣り)の位置を「カド受け」と呼ぶ。
- 壁
- 2コースにスタートの早い選手が入れば、イン選手にとってはアウト選手からの攻撃を止めてくれる「壁」になる。とはいえ、イン選手が肝心のスタートで遅れては、この2コース選手に一気に攻め込まれて「壁」以上の存在になってしまうことも。
- カポック
- 選手が装着する救命胴衣。元の意味は、枕や救命具の詰め物にするパンヤの一種の木の名称。
- カマシ
- 進入位置で、ターンマークより前方に出る「スロー」に対し、ターンマークより後方に艇を持ち出すのを「ダッシュ」と呼ぶが、この「ダッシュを付ける」という意味を「カマシ」と言う。動詞では「カマす」。 <エンジン用語>
- 期
- 1年のうち1月~6月を前期、7月~12月を後期と半年毎に区切られている。前期は前年の5月~10月、後期は前年11月~翌4月までの成績によりそれぞれ級別されての適用となる。フライングや出遅れ等のすべての事故点は半年毎にクリアーされる。
- ギアケース
- 回転運動の伝達部。エンジン本体で作り出されたタテの回転をヨコの回転に変えるがギアの役目。選手が調整するのはバックラッシュとも呼ばれる環(シム)を厚くしたり薄くしたりするもので、選手のコメントに出てくる「ギアケースをやった」というのはだいたいこのシム調整のことを指す。
- キャビる
- 英語のcavitation ( cavity = 空洞 )の略。旋回時に一時的に失速状態になるペラの空転現象。ペラの先端部に空気の泡が集中的に発生して空洞状態になって推進力を失うこと。 <レース上の用語>
- キャブレター
- 爆発させる混合気を作り出す機関で、自動車に使用されるものと原理は同じ。混合気を濃くしたり薄くしたりしてエンジンの回転を変えたりする。よく選手が後ろを向いてエンジンに手を伸ばす光景を見かけるが、これはニードルを開けたり絞ったりして混合気の調整を行っているもの。 <選手成績用語>
- 切り返し
- 外側にいる選手が内側の選手に対し急ハンドルで内懐を狙う戦術。イン変わりも広義には切り返しと言えるもの。 <レース上の用語>
- 空中線
- 全国共通でスタートラインから45メートルの地点と80メートルの地点に張られている三角の小旗。45メートル地点は黄と白、80メートル地点は青と白のそれぞれ二色の旗になっている。選手のスタート目標として張られているが、現在ではほとんどの選手がこの空中線ではなくスタンドや建造物など独自の目標を持っている。
- クランクシャフト
- ピストンの運動をギヤケースに伝える棒状の回転の軸。はっきりいって、これを交換したところでエンジンの動きが急によくなることはない。ひととおりの整備をしてなおかつダメな場合のみ、最後の手段として選手はシャフト交換に踏み切るが…
- ゲージ
- 競艇でいうゲージとはプロペラゲージのことで、理想の形に仕上げるために選手が持っているプラスチック製の型。
- 検査
- 選手のエンジン整備が適正に行われているかどうか、整備士が抜き打ちで行う検査を「中間検査」「中間整備」、もしくはさらに略され単に「中間」と呼ぶことも。通常は成績の悪いエンジンに対して行われるが、整備士が整備し直すことによって平凡機が超抜機に生まれ変わることも少なくない。「中間が入って(気配が)一変したよ」と選手間でも概ね好評のようだ。 <エンジン用語>
- 交差旋回
- 外から内に切れ込んで旋回すること。つまり、「差し」のこと。
- 誤認
- もっとも重いペナルティを課せられるのが、周回誤認。つまり、3周目と勘違いして2週目でゴールインしてしまうことで、減速して流すため他の選手に簡単に抜かれてしまうことになる。時には厳しい査問の対象になり、長期の出場停止など重い処分が待っている。ほかに、フライングした選手にはその旨をランプ点灯で知らせるが、これを見誤りレースし続けるのも誤認として処罰されることもある。
- 再訓練
- スタート事故を犯した選手は愛知県碧南市にある選手会訓練センターで再訓練とテストを受ける。この場合の交通費などは選手の自前である。北海道の熊谷選手などは、愛知県支部の選手に比べたいへんな出費になる。 <コースどり用語>
- 最低体重制度
- 当然だが、舟の積載量は軽ければ軽いほどスピードが出る。そうなると選手はどんどん減量して体重を減らしていったが、この限度を超えた減量を食い止めるために1987年に制定された制度。男子は51㎏、女子は47㎏が下限で、これを割り込むと、重量チョッキを着るか重量マットを艇に敷くかのどちらかの方法で重量調整を行う。
- サイド
- 選手のコメントに頻繁に登場する用語。「サイドの掛かりが甘い」など。旋回時にかかる遠心力を制御するためのブレーキの効き具合をサイドの掛かりと言う。これが甘いと旋回のたびに舟が外へ流れてしまう。 <コースどり用語>
- 先マイ
- マイとは競艇用語で「回る」こと。先マイとは、誰よりも先に回ること。当然ながら外より内コースの選手が先マイすることの方が圧倒的に多い。イン選手のレースに臨む気持ちはただひとつ。「先マイすること」だけである。 <コースどり用語>
- 先まくり
- 先にまくること。よりダッシュの効いたアウト選手がまくってくる前に、スロー水域(2~3コース)の選手が先にまくって出ることを言う場合が多い。
- 差し
- 旋回時に外の選手が内の選手の懐に飛び込んで交わす(交差旋回)こと。 <コースどり用語>
- 誘い込み
- その昔、カド取り名人と称された渡辺義則が得意とした進入テクニック。内側の選手を早くスロー水域に追い込んで、自身はゆっくりと助走距離をとって絶好のカド位置を確保する戦術。これにはピット離れの足を強力に仕上げる必要がある。淡々と行われているように見える待機行動だが、そこには丁々発止の駆け引きが存在するのである。 <コースどり用語>
- GⅠレース
- SG(スペシャルグレード)レースに次ぐ格付けのレース。周年記念、ダイヤモンドカップ、新鋭&女子王座決定戦など。
- 仕掛け
- もともとはダッシュ攻勢をかける選手がレバーを握り込む瞬間(起こし)を指し、そのタイミングを逸してしまうことを「仕掛け遅れ」などと表現したが、現在ではコース等に関係なくスタートと同意語で使われることが多い。
- 事故率
- レースにおける事故にはそれぞれ点数がついていて、その合計点を出走回数で割った数値。これが1期(半年間)で0.70を上回るとB2級となり、1.00を超えると斡旋保留基準第8項に引っかかり6ヶ月の出場停止となる。 <レース上の用語>
- 絞る
- 絞りまくりとも言われる戦法で、ダッシュ艇がスタート直後に内にいる選手の艇の前に出て内側に絞っていくこと。これに対してスタートから1マークまで直進してそこから一気にまくってしまうことを「ハコまくり」と称し、今村豊が大外からこの戦法で台頭したものだが、スピード化が進んだ現在ではこの戦法は通用しなくなった。このほか「絞る」という言葉はニードルを絞る意味でも使われる。これを行って出足勝負に出た選手がバック水面で後ろを振り向いてニードルを緩めるといった光景も、かつてはよく見かけたものだ
- シャーピン
- プロペラを軸に止めるピン。接触事故などの大きな衝撃に遭うと自動的にはずれ、プロペラが水に落ちてボートが停まるという安全弁の役割も果たす。
- 賞典レース
- シリーズ最終日の優勝戦と選抜戦。一般レースより賞金が高く、節間にスタート事故や内規違反を犯した選手は「賞典除外」となり出場できない。 <レース上の用語>
- 勝負駆け
- 準優制の場合は準優戦前日、準優がない場合は優勝戦前日が予選最終日となり、この日に準優、優勝への進出を懸けて勝負に出ること。かつて中道善博は「予選は準優に乗るため、準優は優勝戦に乗るため、そして優勝戦は優勝するためにある」と言ったが、もっとも選手の勝負度が高いのが準優へむけての予選最終日の勝負駆けといえる。
- 助走距離
- スタート時に各選手がレバーを握り込んだ(起こし)位置からスタートラインまでの距離。スロー、ダッシュを問わずすべての選手はより加速をつけてスタートラインに突っ込みたいわけで、少しでも助走距離を伸ばしたいために待機行動中は艇の後方に体を移動して前へ進まないようにしている。
- 進入固定
- 枠番通りのコースからスタートするレース。通常、全艇がダッシュスタートとなるため圧倒的にインが有利に。一時、全国規模で実験的に全レース進入固定という開催も行われたが、現在は1日のうちの少数だけをというやり方で、多くの競艇場の一般レースで実施されている
- スイチ
- 1点買い。昔の鉄火場用語の名残り。3連単が主流になった現在では、さすがにスイチで狙ってくる人は少なくなっているようだ。
- スリーブ
- シリンダーの内壁筒。部品交換の発表では「シリンダーケース」と表記されるが、選手のコメントなどに出てくる「スリーブ交換」と同意語。
- スリット
- スリットカメラ、スリット写真などの略。競艇ではスタートラインそのものをスリットと呼び、これに対し向正面をスリット裏と呼ぶこともある。競馬や競輪でもきわどいゴール判定にはスリットカメラが大活躍。
- スタート展示
- 導入した当初はやや複雑なルールがあったが、試行錯誤の末に現在では大きなルールはない。スタート展示の導入で周回展示のみだった以前に比べ、各選手のエンジン気配が読みやすくなったといえる。もっともわかりやすいのはスタート時の加速状況で、本番レースのようにアジャストしたりする必要がなく全艇がスタート直後までレバーを握り込むので、各選手の加速の善し悪しがはっきり出る。
- 整備
- 1988年からエンジンの整備作業は個々の選手自身による自主整備になった。部品交換として公表されるのは、エンジン本体ではピストン、ピストンリング、シリンダーケース、クランクシャフト。これにギヤケース、キャブレター、電気系統一式とキャリアボデーがある。個々の説明はそれぞれの項目参照。 <エンジン用語>
- 節一
- もともとは個々の選手が「その節で一番の足」という意味で使ったが、現在ではその節に出場中の全選手の中で一番出ているエンジンを指すようになった。
- センター速攻
- 前日検査。開催日の前日に選手は競艇場入りし、その節で使用するエンジンとボートの抽選を行い、6人ずつの班に分かれてスタート練習を行う。
- 選手会
- 正式名称は日本モーターボート選手会。現会長は上瀧和則。
- 待機行動
- ピットアウトから小回り防止ブイ→2Mブイを回る間にスタートのコースを決める。各競艇場によって待機行動のルールは微妙に違う。これに違反すると減点や事故点2を加算される。
- 待機水面
- ピットアウトからスタートラインまでの水面を指す。
- タイトル戦
- おもにグレードは一般戦だが、新聞社後援レースなどで『○△□杯』など名称を付ける開催。
- ダービー
- 毎年10月に行われるSG競走で『全日本選手権』の通名。
- タイムアウト
- 先頭艇がゴールしてから30秒以内にゴールしないと失格となる。
- ダッシュ
- 2Mブイ近辺より前の位置から起こすのをスロースタート。対して2Mブイより奥からスタートするのをダッシュスタート。略してダッシュということが多い。
- タッチS
- スタートライン(コンマ00)に限りなく近い正常スタート
- ターンマーク
- スタートラインから一番目に回るのが第1ターンマーク。そして、次に回り待機行動でも基準とされているのが第2ターンマーク。赤白色の円錐形のブイ。
- 中間整備
- 開催のない間にエンジンを整備すること。低勝率エンジンを整備して、全体のエンジン差をなくすのが目的。
- 中間速
- 中速から高速になるまでの足で、スタート近辺の足を言う。
- 超抜
- 抜群よりさらに強いこと。エンジンが最高に仕上がった状態。
- チルト
- エンジンをボートに装着する際に取り付け角度を調整する、五角形の調整器具。一般的にはチルトをハネると伸び型に、下げると出足重視の調整と言われる
- 沈没失格
- エンストやボート破損などで浸水により転覆すること。
- 追加配分(追配)
- 正規の斡旋ではなく、欠員が出た場合に選手を補充する。開催途中からの追加選手は賞典レース除外となる。
- ツケマイ
- 同体、もしくは少し遅れた状態から内の艇を捲る操法。 <舟券用語>
- 艇旗
- ボートの先端部分に取り付けられている三角形の小旗。走行中のバランスを安定させる役割もある。
- 電気
- エンジンの部品で混合気を爆発させる時に点火させる装置。転覆の時などは予備に交換される。 <舟券用語>
- 展示航走
- レース出走する前に通常なら2周航走し、同時に直線のタイムも計測される。スタート展示と旋回展示があり、旋回展示で基準のタイムが出ないと欠場となる。
- 転覆失格
- レース中にボートがひっくりかえること。
- トップS
- スタートのタイミングで一番速いスタート。
- トップタイム
- 各選手の一番早い上がりタイム。準優や優勝戦で同得点率と着順が同じ場合、トップタイムの早い選手を上位とみなすレース場が多い。
- トランサム
- ボート後部でエンジンを取り付ける部分。 <ペラ・取り付け用語>
- ナイター
- 桐生が一番目で、現在は蒲郡、丸亀、若松が通年。住ノ江は賞金王の期間以外。午後から、夜間にかけてレースを行っている。
- 鳴く
- スタートでスローから起こす時にプロペラが高速回転し、水を掴まずにキャビテーション状態になること。スタート遅れの原因の一つで、高速音が発し鳴いているように聞こえることからこう呼ばれる。 <選手成績用語>
- 流し
- 一つの枠から2連単なら2着を5点、3連単なら2,3着を20点すべて買うこと。高配当を狙う時の買い方。
- 流れる
- ターンの出口で艇が横滑りすること。サイドが掛からない…と同じ意味。
- 逃げ
- 1コースの選手が先行して勝つこと。決まり手の一つ。
- ニードル調整
- エンジンの部品で混合気の割合を調整すること。
- 握り込み
- スタートする時にスローから中速、全速になるまでの足。
- 抜き
- 決まり手の一つで1周1M以降で逆転で勝つこと。
- ノーアジャスト
- スタートライン前でアジャスト(減速)せずに、全速でスタートすること。
- ノッキング
- スタートをするときに低速状態からレバーを握って加速をしていく。レバーを握り始めるタイミンエンジンシリンダー内の混合気が正常に燃焼せず、スムーズに回転しない状態。
- ハイドロ
- 現在、レースで使用されている艇底にステップのあるボート。以前はステップが3つあるハイドロ3Pやステップのないランナ艇などがあったが、現在はハイドロ1Pしか使用されていない。
- バックストレッチ
- いわゆる「向こう正面」。客席側とは反対側の直線のことを指す。
- バックラッシュ
- ギヤケースのギヤの噛み合わせの調整。バックラッシュをつめると出足型に。広げると伸びがよくなる。
- ハネる
- エンジンの取り付けを高くすることでチルトやライナー(木や金属で作られた薄い板)を使って水面とボートの接触面積を少なくすること。一般には伸びがよくなるが加速性能、出足が悪くなる。
- ピストン
- エンジンの部品。一つのエンジンに2個あるアルミニウム製で円柱型をしている。
- ピッチ
- プロペラが1回転して進む距離。
- ピット
- 出走の際、ボートを留めておく場所だが、おもに水面外で整備室なども含めてピットと呼ばれている。
- ピット離れ
- 本番レースでピットからオレンジブイまでの加速性能差を指す。コース取りに大きく関係し、レース推理においても重要な脚。
- ピン
- 1着のこと。「カルタやさいの目などの一の数」(広辞苑)とあるように、1着をアタマとかピンと呼ぶのは鉄火場用語の名残り。
- ピンロク選手
- 1着か6着と、1マークで抜け出さないとコーナー力がなく5,6着を走る、スタートで決めるタイプの選手。
- フィン
- ボートの艇底につけられた魚のヒレの様な形、役目を果たす金属性の板。フィンがコーナーの接触などで外れるとターンができなくなる。
- 不完走失格
- 規定時間内にゴールできなかった場合の失格。
- 不成立
- 5艇以上がFや欠場、出遅れなどの場合、レース不成立となる。ただし、転覆艇などで1艇のみ残った時は、単勝式の舟券が成立するので、レース不成立とはならない。
- 舟券
- 正しくは勝舟投票券。1着だけを当てる単勝式、1,2,3着を当てる3連単など、全部で7種類ある。
- 振り込む
- ターン時にボートが回転しすぎて失速すること。体重移動や波、レバー操作の微妙なタイミングによって起こる現象。
- ヘルメット
- 防具で選手の頭部を守る硬質プラスチックで出来たモノ。各選手個人持ちで、選手によっては趣向を凝らしたデザインや家族の写真を描いたものなども見られる。
- 返還
- Fや出遅れなどのスタート事故は舟券は返還となる。
- ボックス買い
- 3連単で3艇を選んでどの選手が1,2,3着になってもいい様に6点買うこと。
- ボート交換
- レースでの接触などでボートが破損した時など、予備艇に変更すること。予備艇は乾燥していて若干、重量も軽く、ボート交換によって舟足も良くなることもあり、「ボート交換は黙って買え」というボート格言もある。
- 前付け
- 枠の悪い時に待機水面でイチ早く2Mブイを回して内コースを取ること。
- マーク
- まくって行きそうな選手の外側に付けることによって、自分が1Mで有利に動けるようにするコース取りでの作戦の一つ。
- まくり
- 決まり手の一つで内側の艇を押さえて1M先に回ること。
- まくり差し
- 同じく決まり手の一つでまくりから1M手前で差しに変わる高度な勝ち方。
- 満潮
- 海水のレース上で水面が高くなった状態。波が立ちやすくレースにも大きく影響を
- 無理マイ
- 苦しい態勢からもターンマークを先に回る走法。
- 名人戦
- 47歳以上のベテラン選手によって争われるGⅠ戦。(※2018年開催分より45歳に改定される)
- モンキーターン
- いまやほとんどの選手がしているが、昔はレース場によっては規制されていた。サーフィンのように二本の足でバランス移動するので、重心の移動や波の衝撃などにも敏速に対応できる。
- ライナー
- ボートにエンジンを乗せる台座に板を積んでプロペラの回る位置(高さ)を調整しますが、その板のことをライナーといいます。 伸び足や回り足の調節に使われることが多いです。エンジンの取り付けを高くすることでチルトやライナー(木や金属で作られた薄い板)を使って水面とボートの接触面積を少なくすること。一般には伸びがよくなるが加速性能、出足が悪くなる。
- ラップ
- 2艇以上の艇が並んで航走する状態
- リング
- 正式にはピストンリング。ピストンに2本付いており、一つのエンジンに合計4本ついている。整備の中でも、このリング交換は良化、悪化を含め反応が早い。
- リードバルブ
- 混合気をシリンダー内に吸入させる弁。「バルブ調整」と言えば、このバルブの取り付け具合を調整すること。
- ローテーション
- ピストンリングを交換するのではなく、4本のリングをアタリ具合によって入れ替える整備。
- ローリング
- 直線でボートを左右に回し、水面とボートの吸い付きを防ぐ走法。逆にボートの先端を上下させるのはピッチングと呼ぶ。
- 枠なり
- 6艇が枠番通りにコースをとること、1枠→1コース、2枠→2コース。